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譲渡不承認の場合の売却事例(株式買取価格決定申立事件での和解による解決)

事案の概要

Aさんは同族会社X社の役員でしたが経営方針の対立から同族会社X社を退社することになりました。その後、同族会社X社の株式の売却について交渉していましたが、価格について折り合いがつかずに同族会社X社の株式を処分することができない状況にありご相談に来られました。

解決までの流れ

同族会社X社に対して株式を売却することは難しいと想定されたため、Aさんに対し、同族会社X社ではなく第三者に売却する方針で検討するべきことをアドバイスし、同族会社X社の競合会社など株式の買取候補者となる会社を検討してもらうよう依頼しました。Aさんは同族会社X社の役員を務めていたこともあり同族会社X社に興味を示すY社を見つけることができ、Y社へ株式譲渡を前提に交渉をすることになりました。その際、同族会社X社は譲渡制限会社であったため、譲渡承認を受けることが詳細な交渉を続ける条件となったため、まずは、同族会社X社に対して譲渡承認をすることになりました。
AさんからY社への譲渡承認請求を受けた同族会社X社は譲渡を不承認とし会社法所定の供託をした上で同族会社X社が買い取るとの通知を行い、価格については平行線をたどったため、同族会社X社が価格決定の申し立てを行いました。
株式買取価格決定事件において裁判所が鑑定人を採用すると多額の費用がかかるため、裁判所に客観的な判断をしてもらうことを目指しつつも、鑑定費用などのリスクを回避するために和解による解決を念頭に行いながら主張・疎明を行いました。鑑定人の費用が多額になることのリスクについては申立人である同族会社X社とも共有し、当初のAさんの主張よりは譲歩した形になりましたが、Aさんが同族会社X社と自ら交渉していた時の価格と比べ約2.5倍の価格での和解が成立しました。

コメント

AさんはY社へ譲渡することを目標に行動をしていましたが、同族会社X社が譲渡を不承認とする行動をとったため、できるだけ高い価格で同族会社X社に買い取ってもらうことに方針転換しました。価格決定の申立事件の枠内で和解協議をしたため、Aさんとして納得ができなければ裁判所に決定を出してもらうという選択肢があり、Aさんが同族会社X社と独自に交渉していた時と比べ大幅に有利な内容で解決することができました。

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